Airbnbホストになる際にクリアするべき法律 ~建築基準法 編~

外国人観光客の増加と東京オリンピック開催に向けて民泊ビジネスが盛り上がっています。ニュースなどでairbnbを利用した民泊について取り上げられる機会も増え、自分でもやってみたいと思っている方も多いのではないでしょうか。

民泊は、最近、急に増えてきたビジネスです。条例を定めている自治体もありますが、まだまだ法整備が追い付いておらず、民泊ビジネスは、法的にはグレーゾーンとも言われています。

現行の法律をクリアして、airbnbを利用した民泊ビジネスを始めるためには、旅館業法、建築基準法、消防法の3点をクリアすることが必要になってきます。

今回は、airbnbを利用した民泊ビジネスを始める場合の、建築基準法について考えていきます。

 

1.民泊と建築基準法

airbnbで民泊ビジネスを始める場合には、使用する建物が、物件のある自治体の建築審査課(名称は自治体によって異なる場合があります)によって行われる、建築基準のチェックをクリアしている必要があります。

既存の建物を利用して民泊を行う場合、主要なチェック項目は二点あり、一つ目は、不特定多数のゲストを宿泊させるため、建物自体が国の定める宿泊施設としての建築基準を満たしているかという点。二つ目は、建物の利用用途がどのように登録されているかという点を確認します。この二つの基準を満たすためにはどうすればいいかを解説していきます。

 

2.簡易宿泊所としての建築基準法を満たしているか

民泊で使用する物件には、不特定多数のゲストが宿泊利用するため、通常の住宅よりも厳しい建築基準法が適用されます。そのため建築基準法における「簡易宿泊所」としての建築基準を満たしていることが必要となります。

民泊に使用する物件が、マンションやアパートの一室だけを使用して小規模に運営され、該当の部屋があるのが1階、2階の場合には、「簡易宿泊所」の建築基準である、準耐火構造や特定防火設備は必要ありません。しかし、物件が建物の3階以上にある場合や利用する部屋の面積が300㎡以上ある場合には、準耐火構造の床と壁、それに特定防火設備で区画を分けることが必要になります。

 

・準耐火構造と特定防火設備とは?

用語だけ聞くと、おおげさな設備を設置する必要があるように思いますが、マンションやアパートで隣室との境となる壁は、準耐火構造であることが建築基準法で義務付けられているので、この点は問題ありません。

特定防火設備では、使用する部屋とそれ以外の居室などを隔てる扉が、鉄製であることが求められます。一般的な鉄骨造の集合住宅であれば、鉄製の扉が採用されているので、これも問題なくクリアできます。ただし、木造住宅の場合には、大幅な改修工事などが必要となる場合があります。

 

3.建物の用途を確認する

建築基準法では、建築物を建てる前に、確認申請の書類を提出します。この書類に建物の用途を記す項目があり、全ての建物は、建築基準法に基づいて、何に使う建物なのかという「用途」が決められています。建築基準法では、この届けで出されている用途と、実際に建物が利用されている状況に相違がないかをチェックします。

民泊で建物を利用することで、持ち主が住居として使う住宅であった用途が、ゲストを宿泊させる旅館などに変わる場合には、用途変更を申請しなければなりません。ただし、原則として民泊で利用する敷地の面積が100㎡以下の場合には用途変更の申請は必要ありません。

マンションやビルなどの一部を利用して民泊を始める場合には、用途上、民泊の運営が可能かどうかを建物の管理会社に確認する必要があります。

もしその用途が「共同住宅」となっていた場合には、建物全体の用途変更申請が必要になるケースもあります。用途変更の申請には5週間以上の時間がかかり、また申請できるのは一級建築士のみなので、申請手続きに数十万円かかってしまうこともあります。

逆に、ビルやマンションでも、商業施設の入居が可能なタイプの物件は、予め様々な用途を前提として設計されているため、比較的用途変更がしやすい物件だといえます。

 

4.これから民泊用の物件を探すなら

建築基準法を基に考えると、これからairbnbで使用する物件を探すという方は、次のような点を確認することが大切です。

・物件が木造ではなく、鉄骨造であること

・マンションやアパートの一室を利用する場合は、1階、2階の物件

・建物の用途が「旅館」となっているものが理想的。「共同住宅」となっている物件は避けたほうが無難

・ビルやマンションなら、商業施設の入居が可能な物件

 

今回はAirbnbを利用した民泊ビジネスにおける建築基準法について考えてみました。今後、法整備が進み、状況が変わってくることもありますが、副業で収入を得たいと始めるのに、初期費用が膨大にかかってしまったのでは、利益がなくなってしまいます。現行の法律をクリアしやすい物件を上手に選んで、早い段階で初期投資分を回収し、利益をあげることを目指していきましょう。

 

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